〒033-0037 青森県三沢市松園町2-7-15
本田動物病院 TEL 0176-57-3468
since 2005/04/01

マイクロ手術(2006年10月)

 

当院の手術用顕微鏡
(Zeiss社製)

オペをしていると、すごく小さな物を手術をしなくてはならない場面があります。血管や神経、尿管の吻合手術、眼科手術の時などにしばしばあります。これらのオペは顕微鏡などで拡大しないと見えないことが多く、「顕微鏡手術」または「マイクロ手術」などと呼ばれています。

 一例を挙げると、交通事故などで手を怪我した時、血管がばっさり切れる事があります。大きな血管を損傷している場合は、血行障害を起こして手が壊死することもあり、最悪切断することもあります。このため出来るだけ切れた血管を縫わなくてはなりませんが、つまようじ程の太さの血管を、髪の毛ほどの糸をを使って繋ぐオペとなり、相当難しいのです。
これら血管手術をはじめとするマイクロ手術、なかなか難しく、嫌煙される事が多いオペですが、私は積極的にトライしています。

 私は、大学院時代にマウスのオペを良くしていた経験があり、特にマウスの血管手術を多数やっておりました。マウスといっても、いろいろな大きさがありますが、私がオペしていたマススは、体重80gほどで500円玉にのるほど小さなもの。このマウスの血管は、シャープペンシルの芯ほどの太さ。この血管同士を、髪の毛ほどの糸で縫い繋ぎます。このオペのおかげで、マイクロ手術はかなり上達しました。 この技術は、今の臨床においても役立っており、血管吻合手術をはじめ、神経や眼科領域で役立っています。もちろんマウスやハムスターなどでの一般手術においても役立っています。

 オペによっては、大がかりな手術用顕微鏡を使わず、頭からかぶるタイプの額帯鏡(顕微鏡)を使用します。ちなみに、どちらも倍率は同じ程度です。

額帯鏡
(頭にかぶるタイプの顕微鏡)

ただ、この手術、
すごく疲れます

 指先に力を入れないようにするため、普段使わない筋肉がすごく硬直します。額帯鏡の場合は頭も震えないように首にずっと力が入りっぱなしです。強い光の中でオペしますので、目も疲労します。

 
 私は、学生の頃、喫煙者でしたが、このオペ後の一服は最高でした。いまでも、マイクロ手術が終わった後の一服は必要不可欠です。タバコからコーヒーにこそ変わりましたが、小さな血管が縫い終わり、指先に血液が流れ、手を切断せずにすんだときの達成感は、すばらしいものがあります。コーヒーの味もなぜかうまく感じれるものです。