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Q 最近、新聞やテレビで狂犬病発生のニュースを見ました。狂犬病とはどういった病気なのですか? また、狂犬病ワクチンは必ず受けなくてはならないのですか?
(2006年12月2日デーリー東北掲載)

 狂犬病とは、狂犬病ウイルスによって引き起こされる致死率の高いウイルス感染症です。人間や、犬、猫、家畜を含む多くのほ乳類で感染し、人間は主に犬に噛まれることで感染します。狂犬病ウイルスは、噛みキズなどから感染し、体内に入ったウイルスは神経を伝って脳へ侵入し、興奮や錯乱、けいれんなどの神経症状をおこします。また、攻撃性が増し、他の動物や人間をみさかいなく噛むことがあります。この病気が発症すると、人も動物もほぼ100%死亡します。現段階で有効な治療方法はなく、ワクチンで予防することが唯一の防御策です。

 日本では、昭和25年より狂犬病予防法に基づいた犬の登録とワクチン接種が義務づけられ、国をあげての狂犬病ウイルスの撲滅が行われてきました。このおかげで、昭和32年以降の国内発生はなく、日本では根絶されました。しかし、海外での発生は依然多く、海外渡航時に犬に噛まれて発症する例がいくつか起きており、ここ最近のニュースでも取り上げられているとおりです。


狂犬病がなく、人もペットも普通に散歩できることは、すごく幸せなことです。
この清浄化された日本が維持できているのは、狂犬病予防注射のおかげです。

 現行の狂犬病予防法では、国内で飼われる犬は、一生に1回の登録と毎年1回のワクチン接種を受けなくてはなりません。しかし、最近では「もうない病気だからワクチンを打つ必要はない」という誤解をしている方がいます。狂犬病は、国内ではなくとも、アジアやアメリカなど多くの国で、今だに死亡者を出している病気です。


 また最近のペットブームに乗じて、様々な形で珍しいほ乳類が輸入されてきており、感染する可能性は少なくはありません。このため、いつ狂犬病が国内に侵入してきても大丈夫なようにワクチンで予防しなければなりません。これは法律上の「義務」であり、すべての犬が狂犬病のワクチン接種を受けなくてはなりません。

 また、混合接種を受けているから狂犬病ワクチンは接種済みだと誤解されている方がいますが、混合接種と狂犬病ワクチンは別物です。混合接種とは、パルボウイルス感染症などの予防が目的であり、成分の違いから5種や9種混合ワクチン等と呼ばれています。この中には、狂犬病ワクチンは含まれておらず、混合接種とは別に、狂犬病のワクチン接種を受けなくてはなりません。