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Q  うちの子犬にコクシジウムがいて、なかなか治りにくい病気と言われました。他にも 一緒に飼っている犬がいるのですが、うつる可能性があるのでしょうか?2匹は仲良くしています。
(2007年4月14日デーリー東北掲載)

 

糞便検査で見つかったコクシジウムのオーシスト(卵のような物)。
寄生虫の中ではかなり小さい方ですが、大きな病気を引き起こします。

 一緒に飼っている犬への感染の可能性は高いです。

 コクシジウムとは、寄生虫感染症の一種で、時には生命を脅かすこともある恐ろしい病気です。通常の寄生虫は、そうめん状やテープ状の形をして、便の中や腸の粘膜に潜り込んで、宿主の栄養を横取りしながら寄生しています。しかし、コクシジウムは通常の寄生虫と異なり非常に小さく、顕微鏡でないとみえない大きさです。また、この寄生虫は小腸粘膜の細胞の中に寄生し、成長とともに細胞を壊してしまいます。

 このため、感染された小腸粘膜は傷だらけの状態となり、出血したり潰瘍が起きたりします。多量に感染すると、小腸粘膜が広範囲に破壊されるため、栄養や水分の吸収が困難となり、血便や下痢、脱水などをおこし、重症の場合は死亡することもあります。

 感染力も強く、主にコクシジウムに汚染された糞を他の犬が経口摂取することで感染していきます。汚染した糞を直接なめたり食べたりするのはもちろん危険ですが、飼い主さんが感染した汚物を掃除した際に手を良く洗わず、他の犬がその手をなめても感染してしまいます。このため、コクシジウムに感染したことが判明した場合は、他の犬と隔離して飼育してください。汚物が付着したペットシーツなどはこまめに廃棄し、汚物が拡散しないように努めます。

 複数の犬を飼育しているご家庭では、1頭でもコクシジウムが発生した場合は、他の犬も感染している可能性が高いです。このため、全頭分の糞便検査をして、同時に治療を始めた方が効率的に治すことが出来ます。また、ご質問にもありますが、他の寄生虫と異なり駆虫薬で一気に治るタイプの寄生虫感染症ではなく、一定期間駆虫薬を飲み続けながら根気よく治すタイプの治療となります。時間こそかかりますが、駆虫薬を規定通り飲むことで、しっかりと治療することはできます。ただ、大量感染している場合は、小腸粘膜に潰瘍などが発生し、また、二次的に細菌感染症などを起こしていることも多いものです。この時は、潰瘍や細菌に対する治療も同時に行い、駆虫後も治療が必要な場合もあります。