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Q うちで飼っている猫が、糖尿病と診断され、自宅でのインスリン注射が必要だといわれました。どういう病気なのでしょうか?
(2007年6月16日デーリー東北掲載)
糖尿病は、犬や猫において増えつつあり、生涯治療を必要とすることもある病気です。文字どおり、尿に糖が出てしまう病気ですが、これは、血液中であふれてしまった糖が腎臓から尿に出ているためです。食事を取ると、ご飯などの炭水化物はお腹の中で消化されて、やがて糖へと変化します。これは生命が生きる上で必要なエネルギー源で、筋肉や臓器などでたくさん使われます。お腹で作られた糖は、血液の中に取り込まれ全身の細胞へと運ばれていきます。しかし、細胞内に入るためには、細胞膜にある糖の出入口が開く必要があり、これを担っているのが膵臓で作られるインスリンと呼ばれるホルモンです。このホルモンが門を開ける鍵のような作用をし、細胞は糖を血液中から取り込めて元気に活動できるわけです。
しかし、このインスリンが膵臓から十分に出なくなったり、細胞にある糖の出入口がインスリンに反応しにくくなることがあり、糖尿病と呼ばれます。この場合、お腹で作られた糖は細胞の中に入れず、血液の中に大量に余って高血糖になってしまいます。一方、細胞には糖が入ってこないため飢餓状態になり、動物は元気がなくなり、無気力となります。また、高血糖から脱水も起き、多飲多尿、体重減少などがみられ、さらに症状が悪化すると、白内障、腎炎、神経障害などが起き、死亡することもあります。
治療には不足しているインスリンを注射する必要があります。まずインスリンの正確な投与量を計算するため、数日間入院して、インスリン注射後の血糖値の変化を調べます。その後、決められた時間に、インスリン注射をしなくてはなりません。注射器は、非常に細い針がついた専用の物ですので、あまり痛がらずに注射することが出来ます。
インスリン専用の注射器です。
非常に細い針で、あまり痛くありません。
また、治療中は食事コントロールも重要であり、常に一定なカロリー摂取にしなくてはなりません。元気になったからといって多めの食事をあげたりすると、高血糖になりインスリン注射ではコントロールできなくなる場合があります。
規則正しい食事コントロールと、インスリン注射ができれば、寿命まで生きることは十分に可能です。仲良く病気と付き合いながら、根気よく治療していきましょう。