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Q 12才のメス犬を飼っています。最近、よく食べ、よく飲むようになり、太ってきました。毛もやたら抜けるので動物病院で診てもらったところ、クッシング症候群と診断され、治療にもすごくお金がかかると言われました。どういった病気なのでしょうか?
(2007年9月8日デーリー東北掲載)
クッシング症候群とは、お腹にある副腎と呼ばれる臓器から、ホルモンが出過ぎておこる病気の総称です。副腎は、腎臓の側にある小さな臓器で、大豆ぐらいの大きさしかありません。しかし、ここから分泌されるホルモンは、大変強力で体の各部分に大きな作用を及ぼします。また副腎は、脳の下垂体と呼ばれる場所からコントロールされており、ホルモンの放出が調節されています。
クッシング症候群の原因には、2つのパターンがあります。
1つは、下垂体が異常である場合。下垂体に腫瘍が出来たり、何らかの機能異常が起こって、副腎に対してホルモンを出せという刺激が大量に出ます。この刺激を受けて、副腎からホルモンが大量に放出されます。
もう1つの原因は、副腎が異常である場合。副腎に癌ができると、ホルモンを合成する細胞も増殖してしまい、ホルモンが大量に放出されます。
クッシング症候群の犬
痒みを伴わない脱毛、肥満などが典型的な特徴です。
いずれにおいても、出過ぎたホルモンによって体のいろいろな部分で悪影響が出てしまいます。特に多い症状として、多飲多尿、お腹が張る(太って見える)、かゆがらない脱毛、皮膚がうすくなるなどがあります。症状が進行すると、足腰に力が入らなくなり歩けなくなる例もあります。
治療は、まず原因を特定することから始めます。これには、血液検査においてホルモンやコレステロール、肝酵素などを調べたり、下垂体や副腎を、MRIやX線写真、超音波などで調べます。下垂体や副腎に腫瘍が見つかった場合には、手術で除去しますが、血管の側であったり、脳の手術が施設的に難しいことも多く、実際には薬物治療に頼るケースも多いものです。
また、この病気の最大の難点は、診断や治療に費用がかかることです。検査自体にお金がかかるのも一因ですが、治療薬が特に高価なのです。国内では1社からしか発売されておらず、ジェネリック薬品などを選択することもできません。このため、費用の理由から治療を断念されるケースも少なくありません。
このため、もしもの場合に備えて、ペット保健などに加入されることをお勧めします。