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Q 私のネコが、先月交通事故に遭い、脊髄損傷のため下半身が動かなくなってしまいました。手術もしましたが回復は望めないということでした。でも、とても元気で、私は、この子と一生つきあっていくつもりです。どういったことに注意していけばよいでしょうか。また、猫用の車いすなどはないのでしょうか?
(2008年2月16日デーリー東北掲載)

 

当院で車いすのリハビリ中の猫

 交通事故では、背骨が折れたり、ずれてしまい、中を通っている脊髄神経が損傷し、下半身麻痺を起こすことがよくあります。神経は再生能力に乏しい組織であるため、完全に神経が切断している場合は、回復の見込みはほとんどありません。しかし、背骨がずれて椎間板ヘルニアがおきたり、血管が破れて血腫等ができ、これらが神経を圧迫している場合、24時間以内に緊急の手術ができれば、回復する見込みが多少はあります。

 麻痺の原因を取り除く手術や治療が最優先ですが、一番大変なのは、その後のケアです。手術後にいきなり歩けるわけではなく、徐々に麻痺がとれてきますので、相当な日数のリハビリが必要となります。レーザー治療や、水中での歩行訓練、マッサージなど、いくつかの方法がありますので、状態にあわせたリハビリを行います。これらを半年から1年間続けた結果、ようやく歩けるようになった例もあります。

 もし、回復が困難で歩けなくても、悲観せずに動物を助けてあげましょう。上半身が元気なら、車いすを使うのはお勧めです。当院の場合、猫の病状にあわせた手作りの車いすを作っております。麻痺している下半身をハンモックのようにつり上げて歩かせるタイプや、ローラースケートのようなタイプなど、体格や病状を考慮して設計していきます。しかし、車いすをつけてもすぐに歩けるわけではなく、車いすに慣れるリハビリが必要となります。同時に車いすの微調整をしていきます。最初の1歩が出るまでに時間がかかりますが、慣れてくると徐々に歩けるようになります。

 また、下半身麻痺の猫の場合、ずっと寝たきりになっているため、体の下側になっている足に褥創(床ずれ)ができやすくなります。このため、一日数回、体を動かして、麻痺している足が圧迫されないように注意しましょう。また、動かないために、尿結石をおこしやすくなります。麻痺しているために、猫が痛がらず発見が遅れることがありますので、要注意です。