〒033-0037 青森県三沢市松園町2-7-15
本田動物病院 TEL 0176-57-3468
since 2005/04/01

Q 13歳のミニチュアダックスを飼っています。10歳過ぎた頃から、ドライフードが食べにくくなり、缶詰しか食べなくなりました。その頃から、歯石がつき、口もとても臭くなってしまいました。最近、ほっぺたが腫れ、目の下から透明な液体がしみ出し、皮膚が汚れ始めました。どうすればよいでしょうか?

(2008年10月18日デーリー東北掲載)

 おそらく歯髄炎や歯肉炎が進行し、瘻管(ろうかん)が出来てしまったものと思われます。早めに動物病院に行かれて下さい。
 高齢の犬は、歯石が蓄積していることが多く、表面に付着した細菌などが原因で歯肉炎や歯髄炎が起きることが間々あります。進行すると、歯の根っこ(歯根)まで炎症が広がり、周囲の歯肉や骨が溶けたりすることがあります。
 
歯肉が溶けるほどひどい歯肉炎。
歯髄炎も起こし、目の下の皮膚まで瘻管ができていた症例

痛みも強く、固いご飯が食べられなくなり、缶詰を好むようになります。細菌が増殖するため口が臭くなり、ひどい場合だと化膿して膿が出てくる事もあります。

 この様な状態なら飼い主さんでもすぐ発見できるのですが、まれに表面から見えない歯根部分に強い炎症が起きることがあります。進行すると周辺の歯肉をゆっくりと溶かしながら、トンネル状に炎症が拡がっていくことがあります。これを瘻管と呼び、目の下やアゴの下の皮膚にまでつながることがあります。皮膚にまで瘻管が届くと膿がしみ出るようになります。この様なときは、瘻管周辺の皮膚や歯肉は腫れ、患部を触ろうとしたり、口の中を覗こうとすると、痛がって触らせてくれません。

 治療は、原因の除去からスタートします。歯髄炎や歯周炎の程度をレントゲン検査などで確認し、歯石の除去や抜歯などを行います。歯肉が溶けて大きな穴が出来ている時などは、周辺の歯肉を薄くのばしてフタをするフラップ手術が必要となることもあります。瘻管は、洗浄したのち薬物によって治療を行いますが、なかなかふさがらない時は切除手術が必要となることもあります。

 この様にならないためにも、定期的に口の中を観察して下さい。唇をめくって歯の汚れや、歯肉が赤くなっていなか確認して下さい。歯石は一度付くとすぐに大きくなり、歯肉まで覆うため、その下で病気が進行していても気づきません。大きな歯石を取ってみたら、その下の歯肉は溶けて、歯根まで見えている事などは珍しくありません。歯石が付いている場合は、放置せずに動物病院で取ってもらいましょう。