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Q 12歳の雑種犬を飼っています。最近食欲がなく、元気がなくなったので、動物病院へ連れて行ったところ、フィラリア症だと診断されました。フィラリア予防は毎年していましたが、今年は忙しくて動物病院へ行けなかったので、蚊取り線香で予防していました。自然に治るものでしょうか?

(2008年11月1日デーリー東北掲載)


 以前、本コーナーでも取り上げてきましたが、間違ったフィラリア予防による感染事故が後を絶ちません。
 フィラリア症(イヌ糸状虫症)は、蚊が媒介する寄生虫感染症です。普通の寄生虫と異なり、心臓や肺の血管の中に寄生するため、感染してしまうと簡単に治療できません。ほっておいても自然に治ることはなく、徐々に悪化していきます。特に、秋口の気温が下がりはじめる季節になると、悪化しやすくなります。よく見られる症状として、「夏場は元気だったの、寒くなったら咳が多くなった」、「散歩中に座り込んで歩けなくなる」「お腹が大きい」、「オシッコがコーヒーのように黒い」などがあります。これは、フィラリアが心臓の中で増殖し心不全が起きたり、虫体が赤血球を壊すために見られる症状です。

駆虫するには駆虫薬を複数回に分けて徐々に寄生虫を殺したり、手術で虫体を取り出す必要があります。
いずれにおいても死の危険が伴うリスクの高い治療です。このため、感染させないことが一番重要です。 

 
フィラリアの吊り出し手術の様子

 予防するには、蚊が媒介したフィラリアの幼虫(ミクロフィラリア)を殺す予防薬(正確には駆虫薬)を毎月1回飲ませれば、100%予防することが出来ます。しかし、「蚊取り線香で予防すれば大丈夫」、「室内犬は予防しなくてもよい」、「雑種は強いので感染しない」などと、根拠のないうわさを信じて予防せずに、感染してしまう事故が多々あります。これは全てデタラメのウソです。私たち人間の場合を考えても分かるように、蚊取り線香たいていても、室内にいても、蚊に刺されない夏はないと思います。

 また、「忙しくて行けなかった」は、飼い主の言い訳でしかありません。理由はどうであれ、予防しなければ感染はしてしまいます。毎月、動物病院行くのが困難であれば、まとめて購入することもできますし、うっかり忘れてしまいがちの方は、1回の注射で半年間効果の持続するタイプの予防薬もあります。かかりつけの動物病院にご相談下さい。